入院や介護生活中のオーラルケアとは

入院や介護生活をされている方は、自身で歯磨きをするのが難しくなることがあります。そんなときは看護師が主導して、オーラルケアのサポートをする必要があるでしょう。歯磨きが難しいときはうがいが役立ち、3回程度繰り返すことにより口内の汚れを綺麗に除去できます。うがいは1回で長時間行うよりも、短時間でよいので回数を増やしたほうが洗浄能力が高くなります。注意したいのは歯垢が付着した状態になると、うがいだけでは除去できないことです。うがいよりも簡易的なブラッシングをしたほうがよいのは確かですし、それが難しいときは歯の表面を拭くという対策が役立ちます。歯垢を残している状態は、歯と歯ぐきにとってよくありません。

オーラルケアの最大の目的は歯垢を残さないことであり、うがいと歯磨きがケアの要になります。飲食が歯垢を付着させる要因だと思うかもしれませんが、食事をしなくても歯垢は溜まるのです。何も食べないからと言って口内細菌がゼロになることはなく、口臭も発生するでしょう。歯磨きで歯垢さえ落としておけば、歯周病や口臭を予防できます。歯周病は動脈硬化や糖尿病の危険因子になりますので、初期の段階で看護師が症状に気づくことが重要です。特に歯並びがよくない方は、歯磨きをしたときに磨き残しが多くなる傾向があります。凹凸になった部位は歯ブラシが届きにくいので、看護師が入念にチェックしながらオーラルケアをしてあげる必要があるでしょう。尚、正しい歯の磨き方についてはオーラルケアを見直そうで確認できます。